牛角の“女性半額”キャンペーンでSNS炎上(2024/08/30)+UI銀行の女神のサイフ
ブログのコンセプトは“一年前のこと”なので時期的には早過ぎなのですが、最近この事件を思い出すきっかけがあったので書いてみることにしました。
ファッションイベント「TOKYO GIRLS COLLECTION」に牛角が出展することを記念し、2024年8月30日に牛角は期間限定(9月2日~12日の月~木曜日)のキャンペーンを発表しました。それが女性限定の割引であったため、「男性差別だ!いや差別じゃない。自称女性でもいいよね。」などとSNSが炎上し、メディアでも取り上げられました。Abemaでのひろゆき氏の発言は今でも視聴できるでしょう。また、アメリカでは裁判で結論が出ているという寄稿もありました。
サイト :アゴラ言論プラットフォーム
記事タイトル:牛角の女性割引に疑問の声、アメリカでは既に「違法」
URL :https://agora-web.jp/archives/240903073550.html
さて、私がなぜこれを思い出したのかをお話ししましょう。
東京きらぼしフィナンシャルグループに「UI銀行」というスマホ専用銀行があります。この銀行で口座を作成する際に、女性は「女神のサイフ」という名前の口座を作成することができます。普通預金の金利は0.2%、女神のサイフ(普通預金)の金利は0.4%です。(2025/06/12現在)この金利優遇は期間限定キャンペーンではありません。
私がこれを知ったのは6月9日のことです。動画サイトで普通預金金利が高い銀行を紹介する動画を視聴しました。明らかな男性差別だと感じます。鉄道の運賃もホテルの宿泊料金も電気・水道・ガス・電話などの公共料金も郵便料金も男女で変わることはありません。外貨両替のレートや株式の配当率が男女で変わることもありません。そんな当たり前の中に預金金利も含まれるのではないでしょうか?
<動画サイトの反応>
UI銀行の女神のサイフについて紹介している動画はいくつかありましたので、「これは差別ですよね」とコメントをしてみましたが、すべて反応は薄いものでした。
<SNSの反応>
女神のサイフ(普通預金)の金利が0.4%に設定されたのは2025年4月1日のことでした。UI銀行はこれをSNSを利用して宣伝しました。これに対して差別だ!とのリポストがありましたが、全く波風が立ちませんでした。
<情報サイトの運営>
UI銀行の女神のサイフは金融系の情報サイトにも取り上げられていました。ダイヤモンド社のザイ・オンラインやオカネコマガジンで見かけましたので、両サイトの運営会社に「これを差別だとは思わないのですか?」とメールで問い合わせましたが、今のところ返信はありません。
<法律相談>
チャットで無料の法律相談といったものがあったので相談してみました。いくつかの質問に答えたところ、回答が欲しければ金を払えと言ってきたので切断しました。無料で回答する気がないなら、そんなことするなよ!
<男女共同参画>
民間は商売にならないことはやらないので自治体ならどうかと市の相談窓口にメールしてみました。回答は電話でとのことで30分ほど電話で話しましたが、「金利は銀行の自由」だそうです。
<金融庁>
金融庁の金融サービス利用者相談室はウェブサイトで24時間受付しています。匿名で情報提供・意見具申が可能です。意見具申に留めましたので結果は分かりません。
これほどまでに世間の反応が薄い理由を考察してみました。
1.無名、被害者が少ない
2022年1月に開業した歴史の浅い銀行であるため、知名度が低く、話題になりにくい。冷遇されているのはこの銀行で口座を開設した男性だけなので影響が小さい。
2.男性が冷遇
男性優遇・女性冷遇の場合、自分に関係なくても噛みつく人たちが一定数います。一方、女性優遇・男性冷遇の場合、自分に関係ないのに声を上げる人は少ないです。同じ差別なのに女性優遇は許容される社会風土があります。
最後に、私がなぜこんなことをしているかというと、私には時間があるからです。大抵の男性は自分に損得がないのにそんなことに時間を使っていられません。私は無職なのでいくらでも時間があります。そして、「やるなら今しかない」と思うからです。銀行が金利において男女差別をしている状態が1年・2年と続けば、社会がそれを認めたことになるでしょう。他の銀行も同じことをするかもしれません。後に続いた銀行が批判されたとき、「UI銀行はずっとやっていますよ。なぜ当行だけを批判するのか。」という言い訳が成立します。悪い前例・実績を作らないためには今しかない。「性別で金利に差をつけてはいけない」という社会の共通認識を作らなければいけません。
もし、これを読んで同意してくださる方がいるのなら、金融庁の金融サービス利用者相談室に意見を出してください。数が多くなれば重い腰を上げてくれるかもしれません。
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